東京2020オリンピック

ハンパないスケボー解説者、瀬尻稜さんの表現力と魅力を考察!

プロスケートボーダーの「瀬尻稜」さんの斬新な解説が話題になっています。

その素直な感覚から繰り出される「ハンパない」「ゴン攻め」など、

今までの「解説ことば」とは全く違う「ことば」の嵐。

なぜ、瀬尻稜さんの解説は、こんなに私たちの心を揺さぶるのか?

「解説」に新たな風を吹き込んだ、

そんな瀬尻稜さんの「魅力」とは?

私なりの独自の解釈で、紐解いて行きます。

競技解説をするのに必要とされることは?

今回の放送で話題になった、あまりにも型破りな「解説」ですが、改めて「解説者」に必要なこととは何でしょう?

  • 競技を経験して知識もあり、専門的な立場で解説できる
  • ルールや知識をわかりやすく説明できる
  • 選手の状況を、自身の体験や知識から、見ている人にもわかりやすく解説できる

これらを見てみると、「丁寧な言葉づかい」は、必ずしも必要ではなく、

むしろ、瀬尻稜さんの、見ている人の共感を得やすい表現方法(ハンパないヤベェイエ〜など)、

簡単で分かりやすい解説、はとても理にかなっていると思います。

瀬尻稜さんの魅力① 比類なき実力

簡単に瀬尻稜さんの経歴を紹介します。

  • 東京都出身
  • 5歳の頃に父親からスケートボードを与えられる
  • サーフィン、水泳が得意な父親から近所の武蔵野ストリートスポーツ広場で、熱血指導を受ける
  • わずか11歳でAJSA(日本スケートボード協会)の「プロクラスグランドチャンピオン」を獲得
  • 2010〜2012年まで、3年連続グランドチャンピオンに輝く
  • 2013年17歳で、日本人初のW杯優勝
  • 2021年「東京オリンピック」スケートボードの解説を務める
  • 現在は「ムラサキスポーツ」所属

※CM「レッドブル」、映画「小さき勇者たち〜ガメラ〜」、CM「日産」にも出演。

様々な輝かしい経歴をお持ちですね。お父様の熱心なご指導と、本人の才能の賜物かと思います。

CMで流れる瀬尻稜さんの流れるような技は、圧巻です。

瀬尻稜さんの魅力② 自由な感情表現

まるでコントのような解説?

一緒にいたアナウンサーとの掛け合い?も新しい雰囲気でした。

瀬尻稜さんの若者言葉にとまどいながらも、視聴者に分かりやすく伝えようとする、フジテレビの倉田アナウンサーもさすがプロ、でしたね。

瀬尻稜さん「ビッタビタはめてましたね〜」

倉田アナ「!! ビッタビタはめてましたか?!」

瀬尻稜さん「ビッタビタでしたよ、もう〜何のズレもなく。」

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

瀬尻稜さん「ゴン攻めしてますね〜」

倉田アナ「…ゴン攻め…とは…?…」

瀬尻稜さん「攻めてますね〜」

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

倉田アナ「西村碧莉選手、5日後に二十歳のお誕生日を迎えるそうです。」

瀬尻稜さん「そうなんですね。良いですね〜。じゃあ、ここで金メダルとって、5日後は、パーティーっすね!

倉田アナ「パーティーですか! う〜ん……(このご時世に?)(困)」

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

迷解説ぶりに思わず笑ってしまいますが、

素直に祝、金メダル、祝、誕生日、の気持ちだったんですね。

倉田アナウンサーのフォローもあって、瀬尻稜さんの飾り気のない、正直な素の魅力がそのまま伝わってきます。

ストレートに気持ちが入ってくる感じですね。

惜しみなく表現する選手たちへのリスペクト

それは、競技をしている選手たちにも、自然な口調でサラリと「スゲェ。」と褒め称えるリスペクトの感情放出。

頑張ってきた仲間たちへのねぎらいの気持ちや、感謝の気持ちを、瀬尻稜さんの言葉で、表現している、普段のスケボー仲間との間で、おそらく使っている「若者言葉」なんでしょうが

それが余計に、ストリート生まれの競技っぽさを醸し出していて、

ひと昔前なら、「日本語がなっていない!」とお叱りを受けたかもしれない。

でも、今の時代、そんな彼らの、実は、ちゃんと仲間をリスペクトする気持ち、真剣に頑張っている姿を目にして、

「スケートボードの不良のイメージ」も

払拭されて行くのかもしれません。

瀬尻稜さんの魅力は”楽しんでいること”

数々の実績を残しながらも、オリンピックは辞退したという、瀬尻稜さん。

その理由は、

スケートボードを楽しみたい!

だそうです。

瀬尻稜さんにとっては、もはや順位やメダルには興味がない、といった所でしょうか。

それは、もしかしたら、今まで数々の輝かしい賞やメダルを勝ち取ってきたからこそ、の満足感かもしれませんし、達成感かもしれません。

勝つことだけが目標になってしまうと、なんか違う、とインタビューでも語っていたように、実力をつけながら、スケボーも楽しむ。

全てはバランス良く、人生を楽しんでほしいです。

私たちは、ともすると、成績やルールやマナー、色んなことにスポーツを当てはめて、評価しがちですが、

スポーツにとって大切なのは、まさに楽しむこと!

ストリートで生まれたスケートボードなら、なおさら「遊び」の要素を色濃く残しているのかもしれません。

スケートボードの選手たちが、楽しげに競技しているのは、そんな理由からでしょうか?

競技を楽しんでいる瀬尻稜さんの解説だからこそ、

その楽しさが私たちに伝わってくるし、

何も知らない人たちも、スケボーっておもしろいかも!

って思えますね。

そして、最近では、

もし、オリンピックを目指していたら、違ったものが見えていたかも。」

と言ってるように、

もし、チャンスがあったら、ぜひオリンピックにも参加してほしいです。

これからも瀬尻稜さんの魅力を最大限に発揮してほしい。

ご活躍を期待しています!

※色々な考え方があるかと思いますが、これは、「私の個人的」な考察です。